15/1/'16
今日はバルトーク版の平均律の楽譜とにらめっこしました。
平均律1巻の13番のプレリュードです。
この曲は12/16拍子です。
即ち、1小節に16分音符が12個あります。
でも、バルトーク版の楽譜には所々に18/16という表記があります。
(例えば、写真の中央より右下)
この18/16と書かれている区間を弾いてみるととても洒落た旋律が出てきます。
バルトークは、この旋律を大切にしたくて18/16という表記をしたのだとわかりました。
ジジェルの番組で盛んに出てきたscansionということはこれをいうのだなぁと思いました。
scansionとは、詩句を脚に分けて発音すること;シラブルを切って発音することです。
この曲の旋律全体を歌と考えると洒落た旋律を浮き彫りにしたいというバルトークの気持ちの表れなのだなぁと思えてきます。
12/16のまま考えるより、18/16とする事でアクセントの位置が変わるわけで、効果的です。
1巻の6番のプレリュードもバルトーク流に考えることはできないかしら?と思うのです。
バルトークは、拍の自由を得たのですね。
固定観念から抜け出せる人は素晴らしいなぁと思いました。